仙台は東北の大都市といっても、方言が満載だったりします。
羽生結弦選手がきっかけに全国デビューした「いずい」は、
微妙な違和感を伝えるのにとても便利なので、個人的には大好きな方言で、娘に最初に教えた方言です。
そして、仙台には他にも多くの方言があり、エピソードでお伝えします。
まずは、東京出身の20代の会社の後輩が仙台に出張した時に全く理解できなかった会話です。
彼は「ねっぱんないから、なげて」と年輩の上司からガムテープを渡されたそうで、一言も理解できなかった、と言っていました。
理解できなかった彼はガムテープをそっと自分のポケットに入れ、歳の近い人に相談し言葉の解析をお願いし、結果、「粘着力がなくなったから捨てて」と、言われたことを理解したそうです。
次に大学生時代に岩手県出身の友人が、仙台駅近くでバイトの面接をする時に、道が分からないから教えて欲しい、と言われた時「この道を真っ直ぐ歩くと、いきなり大きな道路があるから」と説明したところ、急に大きな道路が見えるのか、と聞き返されました。仙台では「いきなり」は、「とても」、という意味で使うのです。
しかし実は「いきなり」が方言だと知ったのは、私はこれがきっかけでした。
ところで、私は仙台生まれではなく、小学生の時に仙台に引っ越して来て以来、仙台在住なのですが、当初は仙台の方言に驚いた1人でした。
例えば、給食を食べ終わった後に友達が「くっついわ」と言った時、驚きました。
その時は素直に、「くっつい」って何なのか、と聞き、「お腹がいっぱいだ」と説明を受けましたが、「くっつい」は、割と年輩の人の方言だったらしく、その友達以外に使っている人はあまり見かけませんでした。
次に驚いたのが言葉尻です。例えば「これ可愛いよね」と、私が聞くと「だから。」で返す友達の多いこと。
最初は何かそれに続くのかと思い、ちょっとした間を空けていたのですが、次の言葉が出てこないのです。意を決して、何が「だから」なのか、と聞いても、反対に「何が?」と聞き返されるほどでした。
そして年数が経つにつれて、「だから」と、言葉尻に付ける時には、「そうだよね」という意味だと徐々に理解することが出来、今では私も同意する時には、普通に「だから。」と言えるようにもなりました。
そしてかなり年輩の方ですと、何故か言葉の最後に「すぺ」、もしくは「すぺん」を付ける人もいました。
これは70代以上の人限定な気がしますが、「すぺ」や「すぺん」終わりの会話はかなり気になって仕方がなかったです。