北海道出身で、今東京都内に住んでおります。
北海道でも海に近い地域の出身ではないので、浜言葉のようなきついものの言い方はしないですし、なまりもないし、都内でも話すのには困らないと思っていました。
ですが、ある日友達を家に招いてお土産の串団子を食べていた時、私が発した一言がきっかけで「すごい方言!」と言われました。
そのセリフとは「お団子のぼっこ、投げたっしょ~駄目だよ~」です。
子供が食べ終わったお団子の串をゴミ箱にいれず、そこら辺にポイっとしたので言ってしまったのですが、綺麗な言葉でいうと「お団子の串を捨てたでしょう、駄目よ」が近いニュアンスかなと思います。
ぼっこ=棒(串というのが正しいと思いますが、子供相手なので棒と言いました)、投げた=捨てる、語尾のしょ==でしょう(確認の意味)の意味です。
自分は咄嗟に出た言葉なのですが、友人は何を言ってるか分からなかったらしいです。
投げたの方言は結構有名だと思っていたのですが、知らない方もいるんですね。
北海道では「ゴミを捨てる」「ゴミを投げる」は同じ意味です。
「手袋をはめる」「手袋をはく」と同じくらい定番の例なのですが、
東京に住むようになってからは「あれ、捨てるが正しいんだっけ?投げるが正しいんだっけ?どっちだっけ?」とたまに迷うくらい道民には浸透している方言です。
北海道の人は語尾に「だべ」をつけると思われているみたいですが、「しょ」も結構使います。
友達が遊びに行くかどうか確認する時に「今日、一緒に行くっしょ?」みたいな感じで使います。
「行くよね?」「行くでしょう?」よりも使用頻度が高いと思います。
普段はあまり気になりませんが、咄嗟に出る言葉には方言がまじってしまいますね。
前にも子供の予防接種が終わった後看護士さんが注射跡に絆創膏を貼ってくれたのですが、子供があまりに暴れるものでそれが取れてしまい、「あ、サビオ取れました」って言っちゃいました。
子供の泣き声がうるさくて他の人には聞こえてなかったようですが、聞こえてなかったとしてもサビオじゃ意味分からないですよね。
サビオ=絆創膏だなんて、誰が気づくでしょうか。
車で道案内している時も、「あそこのアオカンで曲がって・・・」とか言ってしまい、通じなかったことを覚えています。
アオカン=青い看板なのですが、分からない人にはちょっと下ネタ気味というかあまり大っぴらに口にしてはいけない単語にしか認識されないようです。
そういえば、高校の時の修学旅行で東京都内を走行中にバスガイドをしてくれたお姉さんがいたのですが、そのお姉さんに北海道の方言でしゃべってそれが何かを答えさせるクイズをやったことがあります。
北海道はアクセントも標準だし、そんなに方言色が強くないと思われがちですが、探せば色々あるものです。